脳神経は身体にとって最も重要な箇所です。
これらに起こる病気は、体内で無数につながる神経細胞がダメージを受けることで起こります。
その種類には以下のようなものがあります。
ここでは特に予防が効果的な脳卒中についてお話しします。
脳卒中とは、脳血管の障害による疾患の総称。脳梗塞、くも膜下出血、脳出血などが含まれます。 脳出血の障害、というのは簡単に言えば脳の血管が破れたり、詰まったりすること。血管が詰まった状態にな るのが脳梗塞など、破れた状態になるのがくも膜下出血や脳内出血といった病気です。
脳卒中が起こる前触れには、手足が動かしづらい(片側の場合が多い)、反応が悪い、目が見えない、言葉が出ない、頭痛、めまい などが挙げられます。これらの症状が急激に出現したら脳卒中の疑いがあります。
以下に示すのが脳卒中の危険因子。これらの危険因子がある方は注意が必要です。 危険因子を危険因子のまま放置せず、少しでも改善するよう努力することで脳卒中のリスクを少なくできます。
高血圧
収縮期血圧が140mmHg以上、あるいは拡張期血圧が90mmHg以上であれば高血圧と考えられますが、血圧レベルが高ければ 高いほど脳卒中の発症率は高くなるといわれています。
糖尿病
血糖のコントロールのみでは脳卒中発症率を有意に低下させることは難しいといわれています。 血圧の管理を同時に行うことにより脳卒中は減少できます。
高脂血症
日本では高脂血症は脳卒中発症率への影響が少ないと考えられていましたが、食事の洋風化などにより比較的大きな血管 の動脈硬化に起因する脳梗塞が増加しており、高脂血症の治療の重要性が増しています。
喫煙
喫煙と脳卒中の関係は日本では明確な報告は多くありません。ただし海外の研究では、禁煙すると脳卒中のリスクは 2年以内に急速に減少し、5年以内には非喫煙者と同等になったとの報告もあります。禁煙は手軽な脳卒中予防法とも いえます。
北里大学の全国統計によると、慢性反復性頭痛がある人は全体の40%におよびます。頭部打撲やその他の一過性の頭痛まで含める
と、ほとんどの人が頭痛を経験しているのではないでしょうか。ただし、頭痛にもさまざまな種類があります。大きく分けると機
能性頭痛と症候性頭痛に分けられ、それぞれ「良性頭痛」「悪性頭痛」と呼ばれています。
機能性頭痛は、片頭痛、筋緊張性頭痛などが含まれ「頭痛持ちの頭痛」のこと。症候性頭痛は、頭部外傷や脳腫瘍、くも膜下出血、
感染症など内科外科の治療の対象となる頭痛が含まれます。
頭痛というのは「脳の障害」と考えられている患者さんがほとんどです。しかし脳そのものは痛みを感じることはありません。 頭痛の多くは頭蓋骨の外側の筋肉や血管、末梢神経への刺激、または頭蓋骨の内側で脳を走る血管や膜への刺激が原因です。
頭痛は心配のいらないものがほとんど。しかし危険を知らせる重要な警報となることもあります。以下の頭痛の場合は注意が必要 です。早めにかかりつけ医に相談しましょう。
激しい頭痛
突然起こった頭痛
長時間続く頭痛
徐々に強くなる頭痛
意識障害を伴う頭痛
めまいや嘔吐感を伴う頭痛
高熱を伴う頭痛
けいれんを伴う頭痛
麻痺やしびれを伴う頭痛
痴呆を伴う頭痛
言語障害のある頭痛
視力低下、物が2重に見える頭痛
朝の頭痛(目覚め型頭痛)
普段と異なるような頭痛が起こった場合は、早めに病院を受診し、CTやMRI検査を受けておくとよいでしょう。